いがぐり頭
いがぐりあたま
名詞
標準
close-cropped head
文例 · 用例
人が通れる日向の歩道の上で、茶色ジャケツにゴム長をはいた七つばかりの男の児と絣の筒っぽに、やっぱりゴム長をはいたいがぐり頭の同じ年頃の男の児とが、独楽をまわして遊んでいる。
— 宮本百合子 『乳房』 青空文庫
中にはいると、長髪で没表情な大田梧郎が、また時には、いがぐり頭で愛想笑いを浮べてる戸村直治が、酒を出してくれた。
— 豊島与志雄 『波多野邸』 青空文庫
いがぐり頭を日にさらしながら、涙は光って、玉となって日に焼けた顔の上を走りました。
— 小川未明 『泣きんぼうの話』 青空文庫
電燈が消されたから、二つのいがぐり頭が並んでいることは暗がりのうちではわかりませんでした。
— 小川未明 『火事』 青空文庫
」と、おじいさんは、しわのよった、大きな手で、勇吉のいがぐり頭を、くるくるとなでられました。
— 小川未明 『かたい大きな手』 青空文庫
一男の鳥打帽子がさっと風に捲きあげられて、いがぐり頭が剥出しになった時には、熱心な見物人たちは我しらずうめいた。
— 吉田甲子太郎 『秋空晴れて』 青空文庫
いがぐり頭になって、煉瓦色の獄衣を着て、それでも歴史の前途はいとど明るし、という眼色でいる重吉は、このうねる熱さを彼の掌のなかにうけとった時、自分たち二人が時間と距離とにへだてられつつ、結ばれて生きて来た年月を何と顧るだろう。
— 宮本百合子 『播州平野』 青空文庫
その下に体の大きい重吉がはげた赭土色の獄衣を着て、いがぐり頭で、終日そうやって縫っている。
— 宮本百合子 『風知草』 青空文庫
作例 · 標準
彼のいがぐり頭は、彼らしい個性的なスタイルだ。
その子どもはいがぐり頭にして、夏涼しくしている。
昭和の野球選手たちは、よくいがぐり頭をしていた。
兵隊のいがぐり頭は、規律の象徴だった。