引き籠もる
ひきこもる
動詞
標準
文例 · 用例
印南の地名は、隠れる・ひっこもるなどの意の「いなむ」という語の名詞形から出たのだといふ。
— 折口信夫 『最古日本の女性生活の根柢』 青空文庫
彼も関白の職を去って桂の里の山荘に引き籠ることになった。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
菊五郎のあと釜というような意味で新たに加入させた権十郎も、近年やはり多病で、わずかに一回かぎりで同座を退き、鎌倉の別荘に引き籠ることになってしまったので、更にそのあと釜として大阪から片岡我当をまねくことになった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
主人は例のごとく書斎へ引き籠る。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
) 田舎にゐるうちは、部屋が別々だつたので夫が稀に書斎に引き籠ることが続いても、何をしてゐるか周子には解らなかつたが、此処に借りた部屋は六畳二間が続いて二つあるだけで、書斎と居間の区別もあつたものではなく、夫のそんな発作に出会ふと、凡ての動作が彼女に観察出来るのだつた。
— 牧野信一 『蝉』 青空文庫
――上杉|弾正大弼が病気のため、上野介は、上杉の方へ、看護の者を連れて移っておるとか、又は、近く、米沢藩の警固の下に、上杉家の本国へ引き籠るであろうとか――』『やり難いのは、その傍観者の弥次声だ。
— 吉川英治 『新編忠臣蔵』 青空文庫
するとわたしは、自分の部屋へ引っこもるか、それとも庭のいちばん端まで行って、石造りの高い温室の崩れ残りへよじ登って、道路に面した壁から両足をぶらさげ、何時間も坐ったなりで、一心に眺めに眺めるのだったが、そのくせ何ひとつ目に入らなかった。
— ツルゲーネフ 『はつ恋』 青空文庫
◯炬燵にて引籠もる。
— 海野十三 『海野十三敗戦日記』 青空文庫