眇たる
びょうたる
連体詞
標準
small
文例 · 用例
しかし、後代の我々が史記の作者として知っている司馬遷は大きな名前だが、当時の太史令司馬遷は眇たる一文筆の吏にすぎない。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
更に大自然の威力は気象の激変を駆って眇たる彼の恐怖心に強烈な圧迫を加えた。
— 長塚節 『太十と其犬』 青空文庫
眇たる丸善の店は焼けようと焼けまいと社会に何の影響も与えまいが、此中に充積する商品は皆日本の文明に寄与する糧であった。
— 内田魯庵 『灰燼十万巻(丸善炎上の記)』 青空文庫
眇たる丸善の損害は何程でもなかろうが、其肆頭の書籍は世間の虚栄を増長せしむる錦繍|綾羅と違って、皆有用なる知識の糧、霊魂の糧である。
— 内田魯庵 『灰燼十万巻(丸善炎上の記)』 青空文庫
眇たる丸善の損害は幾何でも無いが、一万三千余種八万巻の書冊は其数量に於てこそ堂々たる大図書館の十分一将た二十分一にも過ぎないが、其質に於ては大図書館にこそ及ばざれ、尋常普通の文庫に勝るものがあった。
— 内田魯庵 『灰燼十万巻(丸善炎上の記)』 青空文庫
紅葉と乖離するのは決して本意ではなかったろうが、美妙の見識は既に眇たる硯友社の一美妙でなくて天下の美妙斎美妙であったのだ。
— 内田魯庵 『美妙斎美妙』 青空文庫
ただこうすると広い第三の世界を眇たる一個の細君で代表させることになる。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
親が身の油を絞って獲た金を、私の教育に惜気もなく掛けて呉れたのは、私を天晴れ一人前の男に仕立てたいが為であったろうけれど、私は今|眇たる腰弁当で、浮世の片影に潜んでいる。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
作例 · 標準
彼は眇たる希望を胸に、過酷な旅を続けた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
眇たる差で、優勝を逃してしまった。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
その小さな町には、眇たる文化遺産が残されている。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite