口子
くちこ
名詞
標準
dried sea-cucumber ovaries
文例 · 用例
そのつぎには、丸邇臣口子という者をお召しになって、「皇后はあんなにいつまでもすねて、お宮へもかえって来ないけれど、しかし心の中ではわしのことを思っているに相違ない。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
二人の間であるものを、そんなに意地を張らないでもよいであろうに」という意味を二つのお歌にお歌いになって、また改めて口子をお迎えにおやりになりました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
お使いの口子は、奴里能美のおうちへ着きますと、天皇のそのお歌をかたときも早く皇后に申しあげようと思いまして、御座所のお庭先へうかがいました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
口子はその雨の中をもいとわず、皇后のおへやの前の地びたへ平伏しますと、皇后は、つんとして、いきなり後ろの戸口の方へ立って行っておしまいになりました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
口子は怖る怖るそちらがわにまわって平伏しました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
口子はあっちへ行ったりこっちへ来たりして土の上にひざまずいているうちに、雨はいよいよどしゃぶりに降りつのって、そのたまり水が腰まで浸すほどになりました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
口子は赤いひものついた、あい染めの上着を着ておりましたが、そのひもがびしょびしょになって赤い色がすっかり流れ出したので、しまいには青い着物もまっかに染まってしまいました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
そのとき皇后のおそばには、口子の妹の口媛という者がお仕え申しておりました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫