幻辞.com

而非

而非
名詞
1
標準
文例 · 用例
現代日本の堕落は、生じっか西洋の主観的な生活主義が輸入されて、しかもこれを本質的に理解し得ず、皮相な概念でまごついている時、一方に自家の芸術良心を相殺して、結局西洋流の生活文学にもならず、日本流の名人芸術にもならないところの、似而非の曖昧文学で終ってしまっているところにある。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
故に後者は本質の詩であって、前者は形式だけの似而非詩である。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
(「詩と小説」参照) 以上述べたことによって、読者は似而非の詩と本物の詩、借用の韻文と実際の韻文とを、大体誤りなく判断することができるであろう。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
故に真の詩と似而非の詩との区別も、やはり表現の上に於て、何等かの形式で見る外はない。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
これに反して似而非の詩は、言語が没情感なる概念として、純に「知性の意味」で使用されてる。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
要するに今日の所謂自由詩は、真に詩と言わるべきものでなくして、没音律の散文が行別けの外観でごまかしてるところの、一のニセモノの文学であり、食わせものの似而非韻文である。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
最も愚劣千万なのは、人々がこの種の似而非自由詩(印象的散文)に見慣れた結果、それを以て新しき詩の正道であると考え、実に有るべき真の詩を、理念から閑却していることである。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
そしてこの点に気がつくならば、現時の詩壇にある如き似而非自由詩が、根本的に承諾されないものであること、いかにもしてより高いイデヤの方へ善導して行かねばならないことを知るだろう。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫