徒食
としょく
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
idle life
文例 · 用例
「……敗戦になってから、急に酒を飲みだしたんです」 おまけに煙草は日に八十本、病院もやめてしまい、毎日ぶらぶらして、水すましのように空虚な無為徒食の生活をはじめた――と道子はスカートの端をひっぱりながら言った。
— 織田作之助 『夜光虫』 青空文庫
絶えず自分の存在を何ものかで支えて居らねば気の済まない彼には、無為徒食の臥床生活がたまらなく情無かった。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
わが歌、声を失い、しばらく東京で無為徒食して、そのうちに、何か、歌でなく、謂わば「生活のつぶやき」とでもいったようなものを、ぼそぼそ書きはじめて、自分の文学のすすむべき路すこしずつ、そのおのれの作品に依って知らされ、ま、こんなところかな?
— 太宰治 『I can speak』 青空文庫
絶えず何かの義務を自分に課していなければ気のすまぬ彼は、無為徒食の臥床生活がたまらなく情けなかった。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
凡そ無為徒食して他の功労を奪う者は重罪者たるべき事、神則人法共に知るところなり。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
しかも王は太平楽の裡に無為徒食しておりました。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
「ダメス王は無為徒食せるが故に国家の罪人とは認められざりき。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
とにかく無性に、おれは今嬉しいんだ、よく似合つた、おれのカーキ服を、うらやめ、うらやめ、てめい、ロクでなし、シラミの倉庫、歯を磨かねい階級、国家の徒食者。
— 詩集(5)飛ぶ橇 『小熊秀雄全集-6』 青空文庫