鍵番
かぎばん
名詞
標準
文例 · 用例
牢屋の鍵番の役人二人が駈けつけて、牢の外から鎮まれ鎮まれと声をかけたが、内ではなかなか鎮まらない。
— 廻り燈籠 『半七捕物帳』 青空文庫
鍵番の爺さんに日本女は明日の朝から『デイリー・ヘラルド』を配達して呉れと云った。
— 宮本百合子 『ロンドン一九二九年』 青空文庫
獄吏や看守や鍵番らは――私はそれを怨むのではないが――話し合ったり笑ったりしていて、私の前ででも私のことを一個の物のように話している。
— LE DERNIER JOUR D'UN CONDAMNE 『死刑囚最後の日』 青空文庫
鍵番らの言うところによれば、だれかが、ちょうどいまごろ重罪裁判廷でこしらえられている一人の死刑囚が、晩にはやってくるはずになっている。
— LE DERNIER JOUR D'UN CONDAMNE 『死刑囚最後の日』 青空文庫
一緒について来てる鍵番と低く数語をかわした。
— LE DERNIER JOUR D'UN CONDAMNE 『死刑囚最後の日』 青空文庫
「御物の燈籠をささげて、殿司寮の者、お鍵番の者、粗相なきよう、これへ出ませい!
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
螺鈿櫃を抱えた宮廷人と見える者と、紅錦の袋に入れた鍵を持った鍵番とが、一歩一歩、つつしみぶかく、そこへ来て、奉行の賀の前で、その蓋をはらった。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
鍵番の吏、すなわち徐寧は、かくし持っていた一刀の抜く手も見せず、賀の首を、斬りおとした。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫