長々しい
ながながしい
形容詞
標準
文例 · 用例
――このことがよく了解された時に、ベートーベンの、ドビュッシイの、フランクの、スクリャビンの、その各々の欠陥を点検する長々しい言葉は無用となる。
— 中原中也 『生と歌』 青空文庫
――そんなベラ棒な話があるものかと云はれるかも知れないが、勿論さうなるまでには彼にとつてのみの秘密である幾多の暗面、個人の長々しい心的歴史を経過するのである。
— 中原中也 『ヂェラルド・ド・ネルヴァル』 青空文庫
森林帯の尽きるところから、大雪渓が始まるが、この雪渓の長々しい傾斜は、さすがに白馬岳あたりの比ではない。
— 小島烏水 『火と氷のシャスタ山』 青空文庫
以上長々しい前置きによって私は多くの読者の倦怠を招いたであろうと思う。
— 寺田寅彦 『ルクレチウスと科学』 青空文庫
このむしろ長々しい、つまらぬ叙事を読んで幾分かの興味を感ずる人があれば、それはおそらく隣の下宿にいた友くらいなものであろう。
— 寺田寅彦 『雪ちゃん』 青空文庫
』と言ひながら長々しいその経歴を物語つた時自分はこの男の正体の余りにも奇怪なのに戦慄した。
— 村山槐多 『殺人行者』 青空文庫
」 河の上流にある倉持の家は、写真で見ても下手なお寺より大きい構えで、棟の瓦に定紋の九曜星が浮き出しており、長々しい系図が語っているように、平家の落武者だというのはとにかくとしても、古い豪族の末裔であることは疑えない。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
すると三日目に葉子から返事がとどいて、長々しい手紙で、少しいきり立った文句で、それに反対の意見を書いて来た。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫