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幸い人

さいわいびと
名詞
1
標準
文例 · 用例
これは妙策だ、幸い人通りもなし、あったところが自分で自分が飛び上るに文句をつけられる因縁はない。
夏目漱石 趣味の遺伝 青空文庫
黒は相手にならず、いささか寂寞の感はあるが、幸い人間に知己が出来たのでさほど退屈とも思わぬ。
夏目漱石 吾輩は猫である 青空文庫
だが幸い人気がない。
国枝史郎 銅銭会事変 青空文庫
手拭で鼻までかくして、裏の方へまわってゆくと、幸い人ッ子一人、あたりに見えない――おふくろか、せめて、弟の奴でも出て来たらと、塀のふし穴に耳をつけるようにしていると、茶の間で夕飯中らしく、皿小鉢の音がしたり、一家中で、何か、面白そうに話し合って、笑っている声までが聞えて来るんだ。
三上於菟吉 雪之丞変化 青空文庫
幸い人形は雌牛のように高くはなかった。
SANS FAMILLE 家なき子 青空文庫
お静は幸い人混みに隠れて、銅八の視線を避けました。
吹矢の紅 銭形平次捕物控 青空文庫
幸い人間の舌は非常によく出来た機構で、多くの場合栄養があれば即ちうまく感じさせるのです。
食魔 奇談クラブ〔戦後版〕 青空文庫
一と通り三道楽を舐め廻した挙句、いつまでもやくざでは世間の聞えも悪い、幸い人間は馬鹿じゃないようだから、ゆくゆく十手捕縄をお預かりするよう、一本立ちの御用聞に仕込んでくれ――とこういう話なんだ」「…………」 平次は黙って、徳三郎という男を見やりました。
永楽銭の謎 銭形平次捕物控 青空文庫