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洶々

きょうきょう
形容動詞
1
標準
文例 · 用例
嬉しや人里も近いと思う、月が落ちて明方の闇を、向うから、洶々と四、五人|連、松明を挙げて近寄った。
泉鏡花 薬草取 青空文庫
須臾にして波濤|洶々の音漸く高く、風力の衝突は頻りに全屋を撼せり。
IMPROVISATOREN 即興詩人 青空文庫
ただし『類函』二六、〈福建の将楽県に蛟窟あり、相伝う昔小児あり渓傍の巨螺を見て拾い帰り、地に穴し瀦水してこれを蓄え、いまだ日を竟えざるにその地横に潰え水勢|洶々たり、民懼れ鉄を以てこれに投じはじめて息む、今周廻|寛さ畝ばかりなるべし、水|清飛竜などのほかにも世界に乏しからぬ。
田原藤太竜宮入りの話 十二支考 青空文庫
」 新聞の夕刊には、聖ロツキユウス町ではまだ人心が洶々としてゐると云ふ事、犯罪の場所を再応綿密に調べたり、続いて証人を呼び出して審問したりしたが、いづれも得る所がなかつたと云ふ事などが出てゐる。
THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 病院横町の殺人犯 青空文庫
さすがに剛情我慢の井上雷侯も国論には敵しがたくて、終に欧化政策の張本人としての責を引いて挂冠したが、潮の如くに押寄せると民論は益々政府に肉迫し、易水剣を按ずる壮士は慷慨激越して物情|洶々、帝都は今にも革命の巷とならんとする如き混乱に陥った。
――新文学の曙光―― 四十年前 青空文庫
知れる目よりはこの大山巌々として物に動ぜぬ大器量の将軍をば、まさかの時の鉄壁とたのみて、その二十二貫小山のごとき体格と常に怡然たる神色とは洶々たる三軍の心をも安からしむべし。
徳冨蘆花 不如帰 小説 青空文庫
加うるに彼の葡萄牙、西班牙人らは、その西南諸島に加うる権詐、詭奪の手段を以て我に向わんと欲し、而して内国の人心は洶々として、動乱の禍機、動もすれば宗教を籍りて、脚下に破裂せんとす。
徳富蘇峰 吉田松陰 青空文庫
されば幕府は奥羽諸藩を催して、函館を護らしめ、西国諸大名に令して長崎を警せしめ、文化七年においては、松平定信は、松平|容衆と共に房総海岸の防禦を命ぜられ、ために東京湾の砲台を築かしめ、人心も何となく洶々たらんばかりの有様とはなりぬ。
徳富蘇峰 吉田松陰 青空文庫
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