映え
はえ
名詞
標準
文例 · 用例
二六 翌朝万寿丸は、雪に照り映えた、透徹した四囲の下に、自分の所在を発見した。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
これは文藝作品の――特に世界的な名篇傑作の撮影などと云へば、監督には勿論仕映えのある仕事だらうし、俳優達も進んで出演したがると云ふやうなこともあるからに違ひない。
— 南部修太郎 『文藝作品の映畫化』 青空文庫
青天の霹靂 吹雪の夜、ソオルの乘つた警察自動車は十五分ばかりでストックホルムの中心地、上流人士の集ふ料理店テグネルの電光映え輝く玄關に横づけになつた。
— ――スウェーデンの殺人鬼―― 『死の接吻』 青空文庫
そして、その食卓の上には大きな花鉢に盛られた赤い薔薇が鮮かな色に映えてゐた。
— ――スウェーデンの殺人鬼―― 『死の接吻』 青空文庫
一輪の桔梗の紫の影に映えて、女はうるおえる玉のようであった。
— 泉鏡花 『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫
魴※の鰭は虹を刻み、飯鮹の紫は五つばかり、断れた雲のようにふらふらする……こち、めばる、青、鼠、樺色のその小魚の色に照映えて、黄なる蕈は美しかった。
— 泉鏡花 『小春の狐』 青空文庫
お珊が黙って、此方から差覗いて立ったのは、竜田姫の彳んで、霜葉の錦の谿深く、夕映えたるを望める光景。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
手首に冴えて淡藍が映える。
— 泉鏡花 『縷紅新草』 青空文庫