飾り気
かざりけ
名詞
標準
affectation
文例 · 用例
飾り気一点なきも樸訥のさま気に入りてさま/″\話しなどするうち京都々々と呼ぶ車掌の声にあわたゞしく下りたるが群集の中にかくれたり。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
そして飾り気のない姿の可憐さと、野山に教えられた無邪気な表情とをあくまで賞めそやした。
— 有島武郎 『フランセスの顔』 青空文庫
寂心は飾り気の無い此の御房の打明話には、ハタと行詰らされて、優しい自分の性質から、将又智略を以て事に処することを卑しみ、覇気を消尽するのを以て可なりとしているような日頃の修行の心掛から、却ってタジタジとなって押返されたことだったろう。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
寂心は出塵してから僅に二三年だが、今は既に泥水全く分れて、湛然清照、もとより浮世の膠も無ければ、仏の金箔臭い飾り気も無くなっていて、ただ平等慈悲の三昧に住していたのである。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
体重百四十|斤に近い、六尺豊かの図体で、大一番の菜葉服の襟首や、袖口や、ズボンの裾から赤黒い、逞ましい筋肉が隆々とハミ出しているところは、如何にも単純な飾り気のない性格に見える。
— 夢野久作 『オンチ』 青空文庫
部屋は洗面台と数冊の書籍とをそなえた飾り気のない小さい室である。
— 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 『世界怪談名作集』 青空文庫
などと檀紙に飾り気もなく書いてあるのが美しかった。
— 榊 『源氏物語』 青空文庫
又お母様は、「あの一軒屋に居りながら、いつの間に見て御座るのか」 と知り合いの人が感心しておりましたくらい髪なぞもチャンと流行風に結って、白いものなぞをチョッとかけておられましたが、それが又、飾り気がないままに譬えようもなく美しく見えました。
— 夢野久作 『押絵の奇蹟』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は誰に対しても飾り気のない態度で接するので、周囲の人からの信頼が厚い。
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「そんなに飾り気たっぷりに装わなくても、素直に自分の気持ちを言えばいいのに」
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彼の文章はどこか飾り気があって、かえって本音が伝わりにくいのが残念だ。
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「あいつ、最近有名になってから急に話し方に飾り気が出てきたよな」
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