毀誉褒貶
きよほうへん
名詞
標準
praise and censure
文例 · 用例
毀誉褒貶は仕方がない、逆賊でも国賊でも、それは何でもかまわないです。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
義理人情の着物を脱ぎ捨て、毀誉褒貶の圏外へ飛び出せばこの世は涼しいにちがいない。
— 寺田寅彦 『涼味数題』 青空文庫
しかし、それでも書きつづけて行けば、いつかは神に通ずる文学が書けるのだろうか、今は、せめて毀誉褒貶を無視して自分にしか書けぬささやかな発見を書いて行くことで、命をすりへらして行けばいいと思っている。
— 織田作之助 『文学的饒舌』 青空文庫
私の文学は、目下毀誉褒貶の渦中にある。
— 織田作之助 『私の文学』 青空文庫
毀誉褒貶は仕方がない、逆賊でも国賊でも、それは何でもかまはないです。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
この柵草紙の盛時が、即ち鴎外という名の、毀誉褒貶の旋風に翻弄せられて、予に実に副わざる偽の幸福を贈り、予に学界官途の不信任を与えた時である。
— 森鴎外 『鴎外漁史とは誰ぞ』 青空文庫
世間の毀誉褒貶は顧みない。
— 森鴎外 『蛇』 青空文庫
芸術のようなものは、張る気でこれに当たりこれに当たりする時は、終に一気は分離し、澄む気が生じて、濁る気が離れて、全く俗界の毀誉褒貶などを超脱し、また浮世の利害得失などを忘却しきった境地に立ち至り、明らかに一進境を現わすようになるのである。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫