殿様芸
とのさまげい
名詞
標準
dilettantism
文例 · 用例
よく世間で、なかなかやるが結局お嬢さん芸でね、奥さん芸でね、という批評を、殿様芸に並べていうのは、ここのところの機微にふれていると思います。
— ――女も仕事をもて―― 『現実の道』 青空文庫
殿様芸らしい穏やかな微笑だった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
殿様芸やお嬢さん芸といわれる場合の、殿様やお嬢さんが、この救うべからざる人格的ディレッタントを指している。
— 戸坂潤 『思想としての文学』 青空文庫
素より殿様芸に過ぎない、主君日向守の浮世絵などは眼中にありません。
— 左京の恋 『奇談クラブ〔戦後版〕』 青空文庫
今まで自分のやっていたのは、殿様芸にも足りない、我儘と気任せを得意になってのたくらせていたようなものだが、ようやく、書の味が少し深くなって来ると、自分のものはもちろん素臭紛々たるものだが、いわゆる玄人のものといえども和臭紛々――壁隠しにしてさえいい気はしない。
— 不破の関の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
かくて、ともかくも、神尾主膳が殿様芸ではなく、不朽――というほどでなくとも、著作の真意義に触れるような心の行き方に進みつつあるのも、不思議の一つでないということはありません。
— 京の夢おう坂の夢の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
肩を開いて、斬り辷って来た万太郎の刀の柄手をグッとつかみ取るなり、「殿様芸の刃ものいじり、金吾のてつをふんで怪我をするな」 グワンと耳へ釣鐘をつかれたような大喝に、さしも徳川万太郎、思わずハッと気が眩んで、屋根の天ッ辺から大地へ投げつけられるかと気をちぢめた刹那!
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫
作例 · 標準
彼の絵は素晴らしいが、どこか切迫感に欠ける殿様芸の域を出ない。
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道楽で始めた三味線とはいえ、殿様芸と侮れないほどの上達ぶりだ。
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プロを目指すわけではないので、これくらいの殿様芸が丁度よい。
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