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蓄髪

ちくはつ
名詞
1
標準
文例 · 用例
この勢いのおもむくところは社寺領上地の命令となり、表面ばかりの禁欲生活から僧侶は解放され、比丘尼の蓄髪と縁付きと肉食と還俗もまた勝手たるべしということになった。
第二部下 夜明け前 青空文庫
拘置所では世間並に髪を生やしておくのにさえ蓄髪願という書類を出さなければならなかった。
宮本百合子 風知草 青空文庫
いっそ頭陀(蓄髪僧ノ事、行者トモ呼ブ)におなんなさいよ」「なるほど」「ずっと以前、ここで殺めた一人の頭陀の衣、帯、兜巾(細がねの鉢巻)、度牒。
吉川英治 新・水滸伝 青空文庫
これは先年、大患のとき、医師が「蓄髪はおよろしからず」と、すすめたことからの剃髪で、べつに出家発心のためではない。
あしかが帖 私本太平記 青空文庫
この年配で、こんな世話のいる蓄髪を敢てしているのは、世間流行の“入道”の態が嫌いなのかもわからない。
婆娑羅帖 私本太平記 青空文庫
禅師これに従ひ、蓄髪して、宅を蜂須賀|邑に構へ、足利氏を改めて、浜といひ、小六|正昭と称し、後蜂須賀氏に改む。
吉川英治 随筆 宮本武蔵 青空文庫
それ故、今日において早く袈裟下において人身を失せぬよう、「出家持戒の身分として女犯|并蓄髪を好むは是畜生の業因なること」を知らなくてはならぬのである。
鈴木大拙 洪川禅師のことども 青空文庫
上に引用した『皇明實録』の記事では、元朝の政策の結果の樣にも考へられるが、然し元一代を通じて――未だ十分の調査はせぬが――漢服・蓄髮の禁令は發布されて居らぬ樣である。
桑原隲藏 支那人辮髮の歴史 青空文庫