幻化
げんか
名詞
標準
文例 · 用例
しかも童話の世界では、それらの機械や武器やが、驚くべきフアンタジイの空想力で、荒唐無稽にまで夢幻化されてゐるのである。
— 萩原朔太郎 『童話と教育について』 青空文庫
しかし、そのうちG氏の頭の方が早くも夢幻化して行った。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
惜いかなその成功は却つて一切の夢幻化虚無化に等しいであらう。
— 波多野精一 『時と永遠』 青空文庫
幻化窟の尊者 だんだん下へ降って雪峰チーセの東の部へ着きますと、ズンツル・プク(幻化窟)という名跡があります。
— 河口慧海 『チベット旅行記』 青空文庫
百樹曰、日本の狼は幻化事をきかず、唐土の狼はばけること老狐にことならず。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫
二七四 是れ即ち正しき思想の道なり、他に(正しき思想の)道なし、汝等是を實行せよ、此(の世)は魔羅の幻化なり。
— 荻原雲來訳註 『法句經』 青空文庫
でも、不思議にも万象を夢幻化しないでは置かぬこの「赤い部屋」の空気は、その世の常の銀盆を、何かサロメ劇の古井戸の中から奴隷がヌッとつき出す所の、あの予言者の生首の載せられた銀盆の様にも幻想せしめるのであった。
— 江戸川乱歩 『赤い部屋』 青空文庫