開襟シャツ
かいきんシャツ
名詞
標準
open-necked shirt
文例 · 用例
そんなことを考えながら、T君の山男のような蓬髪としわくちゃによごれやつれた開襟シャツの勇ましいいで立ちを、スマートな近代的ハイカーの颯爽たる風姿と思い比べているうちに、いつか快い眠りに落ちて行ったことであった。
— 寺田寅彦 『小浅間』 青空文庫
」「開襟シャツ一枚でいいよ。
— 太宰治 『おさん』 青空文庫
しかも、こんどのシャツには蝶々の翅のような大きい襟がついていて、その襟を、夏の開襟シャツの襟を背広の上衣の襟の外側に出してかぶせているのと、そっくり同じ様式で、着物の襟の外側にひっぱり出し、着物の襟に覆いかぶせているのです。
— 太宰治 『おしゃれ童子』 青空文庫
狭い店の中には腰掛から半分尻をはみ出させた人や、立ち待ちしている人などをいれて、ざっと二十五人ほどの客がいるが、驚いたことには開襟シャツなどを着込んだインテリ会社員風の人が多いのである。
— 織田作之助 『大阪発見』 青空文庫
カアキ色のズボンをはいて、開襟シャツ、三鷹の町を産業戦士のむれにまじって、少しも目立つ事もなく歩いている。
— 太宰治 『作家の手帖』 青空文庫
「入庫だって」「入っちゃっていいんですか」 開襟シャツの若い背広車掌はいかにも嬉しそうである。
— 宮本百合子 『電車の見えない電車通り』 青空文庫
男にしては色が白く小柄で、紺の開襟シャツに白い半洋袴をはいて、スポーツ選手のやうな軽快さがあつた。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
道子たちが休んでいる河岸を通り過ぎる時には、白く塗られた甲板に並んでこっちを物珍しそうに眺めている浴衣姿や開襟シャツの船客たちの目鼻立ちまで手にとるように見える程、イルミネーションは明るかった。
— 宮本百合子 『築地河岸』 青空文庫