長鯨
ちょうげい
名詞
標準
文例 · 用例
就中喫茶店は、貴婦人社会にさるものありと衆も識りたる深川綾子、花の盛の春は過ぎても、恋草茂る女盛り、若葉の雫滴たるごとき愛嬌を四方に振撒き、多恨多情の八方睨に大方の君子を殺して黄金の汁を吸取ること長鯨が百川を吸うがごとし。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
二十五日親王長鯨丸に乗りて江戸を発せさせ給ふ。
— 森鴎外 『能久親王年譜』 青空文庫
筆者を除いた九名の選手と仮装マネージャーが、文字通りに長鯨の百川を吸うが如くである。
— 夢野久作 『ビール会社征伐』 青空文庫
また長鯨の百川を吸うがごとき彼の飲みつぷりにも接したことがない。
— 伊丹万作 『人間山中貞雄』 青空文庫
伊豆の大島は、海上に長鯨の如く横はる。
— 大町桂月 『鹿野山』 青空文庫
あたかも二|竜の長鯨を巻くがごとく黄海の水たぎって一面の泡となりぬ。
— 徳冨蘆花 『不如帰 小説』 青空文庫
) 今夕、長鯨の潮を吹きて走るを見ること一回、小汽船に会すること二回なり。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫