桜紙
さくらがみ
名詞
標準
文例 · 用例
」「便所の中の紙を取り出して、よく洗って見ましたところ、その中からたった一枚ですけれど、その上に墨で文字の書いてある桜紙が出ました」「その文字は?
— 小酒井不木 『呪われの家』 青空文庫
それにしても情夫の名をこのようにふとい文字で、しかもはっきりした書体で桜紙に書くというのはどういう訳だろうか?
— 小酒井不木 『呪われの家』 青空文庫
桜紙にて長羅宇を掃除するは娼妓の特技にして素人に用なく、後門賄賂をすすむるは御用商人の呼吸にして聖人君子の知らざる所。
— 永井荷風 『小説作法』 青空文庫
桜紙を十字にむすんだ縁結びを、金毘羅さんの格子に括ったりして行った。
— 室生犀星 『性に眼覚める頃』 青空文庫
その縁結びは、いつも鼠啼きをして、ちょいと口で濡してする習慣になっているらしく、私はその桜紙に口紅の烈しい匂いをよく嗅ぎ分けることができた。
— 室生犀星 『性に眼覚める頃』 青空文庫