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近代国家

きんだいこっか
名詞
1
標準
modern state
文例 · 用例
周知の如く近代国家としての日本は独特な発展の過程をとり所謂開化期の文化の自由民権的傾向というものは明治二十三年国会が開かれると同時に一種の反動期に入り、今日とはその質を異にするが、官僚「官員さん」の横行時代を現出した。
宮本百合子 今日の文学の鳥瞰図 青空文庫
近代国家イギリスを盛立てたエリザベス女皇の時代の社会の文学として、シェークスピアが、古代ギリシャ文学などに女が運命の神と男の掠奪のままに生涯を流転した(トロイの美しきヘレンの物語)歴史から出た当時の女が、自分の心情に従ってよくもわるくも動こうとする姿を描いているのは興味がある。
宮本百合子 若い婦人のための書棚 青空文庫
云って見れば之は大へん後れた非近世的社会機構であったのだが、併し後れたままに一人前の近世的偉容を有った近代国家機構であったのだ。
戸坂潤 日本文化の特殊性 青空文庫
一応は、封建より近代生産経済にうつるブルジョア革命のようであったが、その最も根柢をなす農業と土地の問題、生産経済の基礎などは、封建時代の制度のままその上へ近代国家としての日本が、おかぐらの二階建として据えられた。
宮本百合子 私たちの建設 青空文庫
真珠湾の不意打攻撃は皮相的に勝利のように見えたが、戦闘が日一日と進むにつれて、現実は日本の近代国家としての弱体を現わし始めた。
宮本百合子 私たちの建設 青空文庫
明治二十年以後の反動期に入ると、近代国家として日本の社会の一定の方向が確定したとともに、婦人に求めてゆく向上の社会的方向もほぼ固定しはじめた。
宮本百合子 女性の歴史の七十四年 青空文庫
近代国家の発生を、経済発達史の基礎の上に立って現実的に研究することは、日本の天皇制の絶対主義に抵触することであった。
宮本百合子 今日の日本の文化問題 青空文庫
これは、要するに、理論と実践の二途について――例へば政治の如き――一様の批判は加へられぬものもあるに相違ないが、少くとも精神文化の方面に於て近代国家の面目としても、甚だ外聞を憚るやうな社会的現象が、何等指導階級の注意をすら惹かずに存在し続けてゐることを、識者は既に幾度も叫んでゐるのである。
岸田國士 わが演劇文化の水準 青空文庫