蛟
みずち異読 みつち
名詞
標準
mizuchi
文例 · 用例
表面は蛟龍雲を吐いて神有の祕密をそめて見るや裏面には伶人|額をたれて物思ひ煩ふなよび姿才華悧悧たる眼ざしには工匠が怨みもこもりけんよ。
— 萩原朔太郎 『古盃』 青空文庫
璧を齎ちて河を渡りける時、河の神の、璧を得まくおもふより波を起し、蛟をして舟を夾ましめ其を脅し求むるに遇ひしが、吾は義を以て求むべし、威を以て劫すべからずとて、左に璧を操り右に剣を操り、蛟を撃ちて皆殺しにしけるとぞ。
— 幸田露伴 『花のいろ/\』 青空文庫
大いなる鵠の、皎潔雪の如くなるが、上りては雲を裂いて※氣たゞよふわたりに入り、下りては波を破りて蛟龍の居るところに沒し、その性命は聲に化して身を出で去らんとす。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
クベラは實名、羅(蛟神)は、大灌頂神咒經卷七などをみると毘沙門とは別神らしい。
— 南方熊楠 『毘沙門の名號に就いて』 青空文庫
けれども、紳士が高利を借りて、栄と為るに足れりと謂ふに至つては……」 蒲田は恐縮せる状を作して、「それは少し白馬は馬に非ずだつたよ」「時に、もう下へ行つて見て遣り給へ」「どれ、一匕深く探る蛟鰐の淵と出掛けやうか」「空拳を奈んだらう」 一笑して蒲田は二階を下りけり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
また鄒陽の書に、〈蛟竜首を驤げ、翼を奮えばすなわち浮雲出流し、雲霧|咸集まる〉とあれば、漢の世まで、常の竜も往々有翼としたので、『山海経』に、〈泰華山蛇あり肥遺と名づく、六足四翼あり〉など、竜属翼ある記事も若干ある。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
『延喜式』下総の相馬郡に蛟いずれも竜蛇の属の名の字をミヅチと訓んだから、ミヅチは水蛇、野蛟は野蛇の霊異なるを崇めたものと思う。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
その蛟が仏国の竜同様変遷したものか今日河童を加賀、能登でミヅチ、南部でメドチ、蝦夷でミンツチと呼ぶ由、また越後で河童|瓢箪を忌むという(『山島民譚集』八二頁)。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
作例 · 標準
古文書には、水中に潜む恐ろしい蛟の伝説が記されていた。
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子供の頃、蛟の話を聞いて、夜の川が怖くなったものだ。
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その沼には蛟が棲むと噂され、人々は近寄ろうとしなかった。
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ウィキペディア
蛟(みずち;古訓は「みつち」)は、日本の神話・伝説で水と関係があるとみなされる竜類か伝説上の蛇類または水神。
出典: 蛟 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0