雌黄
しおう異読 きに
名詞
標準
orpiment
文例 · 用例
彩色と云っても絵具は雌黄に藍墨に代赭くらいよりしかなかったが、いつか伯父が東京博覧会の土産に水彩絵具を買って来てくれた時は、嬉しくて幾晩も枕元へ置いて寝て、目が覚めるや否や大急ぎで蓋をあけて、しばしば絵具を検査した。
— 寺田寅彦 『枯菊の影』 青空文庫
前にも申した通り、文阿は十蟹の図をかきかけて出て行ったので、その座敷はそのままになっていたのですが、あとであらためてみると、絵具皿は片端から引っくり返されて、九匹の蟹をかいてある大幅の上には墨や朱や雌黄やいろいろの絵具を散らして、蟹が横這いをしたらしい足跡がいくつも残っていました。
— 岡本綺堂 『青蛙堂鬼談』 青空文庫
その次の夜にも、又もや同じような手が出たので、公は雌黄の水を筆にひたして、その手に大きく自分の書き判を書くと、外では手を引っ込めることが出来なくなったらしく、俄かに大きい声で呼んだ。
— 異聞総録・其他 『中国怪奇小説集』 青空文庫
雌黄なんどの絵具類をまとめた袱紗包がある。
— ――黙子覚書―― 『夢は呼び交す』 青空文庫
もしおうちの具合がわるいつてなら、あしたあたしお詑びに出ててよ。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
雨降りの中では草鞋か靴ででもないと上下は難しかろう――其処を通抜けて、北上川、衣河、名にしおう、高館の址を望む、三方見晴しの処(ここに四阿が立って、椅子の類、木の株などが三つばかり備えてある。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
この、半ば西洋づくりの構は、日本間が二室で、四角な縁が、名にしおうここの名所、三湖の雄なる柴山潟を見晴しの露台の誂ゆえ、硝子戸と二重を隔ててはいるけれど、霜置く月の冷たさが、渺々たる水面から、自から沁徹る。
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
墨田といえば名にしおう水の里です。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
古代絵画の顔料として、雌黄が使われることがあった。
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雌黄は、鮮やかな黄色を発色する天然鉱物だ。
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この仏像の金色の部分は、雌黄で彩色されているらしい。
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標準
gamboge
作例 · 標準
雌黄は、しばしば絵画の顔料や医薬品として用いられた。
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雌黄の色合いは、作品に独特の深みを与えている。
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彼は、雌黄の調合比率を研究し、より鮮やかな黄色を生み出した。
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標準
falsification
作例 · 標準
歴史書の記述には、意図的な雌黄が見受けられる。
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発表されたデータに雌黄があったことが発覚し、大きな問題となった。
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この文書には、明らかな雌黄の跡があり、信憑性が疑われる。
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