白犬
しろいぬ
名詞
標準
white dog
文例 · 用例
ありあけながい疾患のいたみから、その顔はくもの巣だらけとなり、腰からしたは影のやうに消えてしまひ、腰からうへには藪が生え、手が腐れ身体いちめんがじつにめちやくちやなり、ああ、けふも月が出で、有明の月が空に出で、そのぼんぼりのやうなうすらあかりで、畸形の白犬が吠えてゐる。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
ながい疾患のいたみから、その顔はくもの巣だらけとなり、腰から下は影のやうに消えてしまひ、腰から上には藪が生え、手が腐れ身体いちめんがじつにめちやくちやなり、ああ、けふも月が出で、有明の月が空に出で、そのぼんぼりのやうなうすらあかりで、畸形の白犬が吠えてゐる。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
おまけに水平線の上のむくむくした雲の向うから鉛いろの空のこっちから口のむくれた三|疋の大きな白犬に横っちょにまたがって黄いろの髪をばさばささせ大きな口をあけたり立てたりし歯をがちがち鳴らす恐ろしいばけものがだんだんせり出して昇って来ました。
— 宮沢賢治 『サガレンと八月』 青空文庫
第一、其魔ものとはどんなものか、と突懸つて訊きますと、其の盲人ニヤリともせず、眞實な顏をしまして、然れば、然れば先づ、守宮が冠を被つたやうな、白犬が胴伸びして、頭に山伏の兜巾を頂いたやうなものぢや、と性の知れぬ事を言ふ。
— 泉鏡太郎 『三人の盲の話』 青空文庫
源三の方は道を歩いて来たためにちと脚が草臥ているからか、腰を掛けるには少し高過ぎる椽の上へ無理に腰を載せて、それがために地に届かない両脚をぶらぶらと動かしながら、ちょうどその下の日当りに寐ている大な白犬の頭を、ちょっと踏んで軽く蹴るように触って見たりしている。
— 幸田露伴 『雁坂越』 青空文庫
駅のまえで、しばらく、白犬のようにうろうろして、このまま下宿へ帰ろうかと考えましたが、これきりあなた達と別れてしまうのかと思われてさびしくなりました。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
閉された幼稚園の鉄の門の下には耳の長い白犬が寝そべり、すベて、限りもない明るさの中にどこともなく、芥子の花が死落ち、生木の棺に裂罅の入る夏の空気のなやましさ。
— 石川啄木 『詩』 青空文庫
それを見て辻の巡査は出かかった欠呻噛みしめ、白犬は思ふさまのびをして、塵溜の蔭に行く。
— 石川啄木 『詩』 青空文庫
作例 · 標準
近所の公園で、白い毛並みの大きな白犬が散歩していた。
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彼は子供の頃からずっと白犬を飼うのが夢だった。
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雪景色の中を、元気いっぱいの白犬が走り回っていた。
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