抱え主
かかえぬし
名詞
標準
employer (esp. of a geisha, prostitute, etc.)
文例 · 用例
それというのも彼女もまた場末とはいいながら、ひとかどの芸者の抱え主として、自身はお化粧|嫌いの、身装などに一向|頓着しないながらに、抱えのお座敷着には、相当金をかける方だからであった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
もちろん抱え主の側から見た均平の目にも、物質以外のことで、非人道的だと思えることも一つ二つないわけではなく、それが男性の暴虐な好奇心から来ている点で、許せない感じもするのであった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
しかし銀子の抱えのうちには、それで反抗的になる子もあったが、傍の目で痛ましく思うほどではなく、それをいやがらない子もあり、まだ仇気ないお酌の時分から、抱え主や出先の姐さんたちに世話も焼かさず、自身で手際よく問題を処理したお早熟もあった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
そのころ銀子は子柄が姉妹たちよりよかったところから芸者屋の仕込みにやられ、野生的に育っただけに、その社会の空気に昵まず、親元へ逃げて帰っていたり、内職の手伝いをしていたのだったが、抱え主も性急には催促もしず、気永に帰るのを待つことにしていた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
抱え主の親爺の話もちょいちょい均平の耳へ入った。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
しかしそれは当たらず、小菊は昔しの抱え主を訪ね、幼い時代の可憐げな自分の姿を追憶し、しみじみ身の上話がしたかったのであった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
「お酌しましょうよ」 わたくしはこの間に、ほんの四つ五つの型だけで全身を覆うほどの大矢羽根が紅紫の鹿の子模様で埋り、余地の卵黄色も赤白の鹿の子模様で埋まっているのを見て、この雛妓の所作のどこやら場末臭いもののあるのに比して、案外着物には抱え主は念を入れているなと見詰めていた。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
わたくしは雛妓が、商売女に相応しからぬ考えを起したのを抱え主に見破られでもして、わたくしの家との間を塞がれてでもいるのではないかと心配し始めた。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
作例 · 標準
身売りされた娘は、新しい抱え主の店で下働きから始めることになった。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
恩義ある抱え主からの頼みを、彼は断ることができなかった。
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借金を返すため、彼女は抱え主の言うがままに働き続けるしかなかった。
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