花薄
はなすすき
名詞
標準
Japanese pampas grass in ear
文例 · 用例
其の前には廢工場の汀に茂つた花薄が銀のやうに光つて居る。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
繪具箱を片付ける頃には夕日が傾いて廢墟の汀の花薄は黄金の色に染められた。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
花薄荷、燃えたつ草叢、火焔の臠、火蛇のやうなこの花の魂は黒い涙となつて鈍染んでゐる。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫
花薄荷、双鸞菊、風鈴草、毒の薄い、浮れやうの足りないほかの花よりも、おまへたちの方が、わたしは好だ。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫
芒塚 去来君が手もまじるなるべし花薄・けさはおわかれの卵をすゝる・トンネルをぬけるより塚があつた(去来芒塚)・もう転ぶまい道のたんぽゝ同宿は遍路坊さん、声よくて程がない、近所の不良老婦人が寄つてきて騒ぎ□□声色身振をする、何しろ八里は十分に歩いたのだら、労れた/\睡い/\。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
一貫目余の筍を二本|担って往ったり、よく野茨の花や、白いエゴの花、野菊や花薄を道々折っては、親類へのみやげにした。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
此あたりの彼岸花は、萩、女郎花、嫁菜の花、何よりも初秋の栄を見せるのが、紅く白く沢々と絹総を靡かす様な花薄である。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
」 女はそれには何にも返事をしないで、空しい目を上げて、ときおり風に乱れている花薄の上にちぎれちぎれに漂っている雲のたたずまいを何か気にするように眺めやっていたが、急に「そうだ、わたくしはもうあの方には逢われないのだ」とそんなあらぬ思いを誘われて、突然そこに俯伏してしまった。
— 堀辰雄 『曠野』 青空文庫
作例 · 標準
秋風に揺れる花薄が、夕日に照らされて黄金色に輝いていた。
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庭の一角に植えられた花薄が、季節の移ろいを教えてくれる。
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風情のある花薄は、日本の秋を代表する植物の一つだ。
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