黒檀
こくたん
名詞
標準
ebony
文例 · 用例
あの、黒檀で彫刻した鬼の面とでも云ったような感じのする外殻を噛み破ると中には真白な果肉があって、その周囲にはほのかな紫色がにじんでいたように覚えている。
— 寺田寅彦 『郷土的味覚』 青空文庫
コオセットをはめてるところ………………靴下はもちろん黒檀色がいいよ、だが門外不出、自分で自分を監禁することはできないって?
— 吉行エイスケ 『職業婦人気質』 青空文庫
その或ものは、黒檀の火の見櫓に、星の泡を漲らせた。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
唯見る、日本橋檜物町藤村の二十七疊の大廣間、黒檀の大卓のまはりに、淺葱絽の座蒲團を涼しく配らせて、一人第一番に莊重に控へて居る。
— 泉鏡太郎 『九九九會小記』 青空文庫
」 と客の前から、いきなり座敷へ飛込んで、突立状に指したのは、床の間|傍の、※子に据えた黒檀の机の上の立派な卓上電話であった。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
」 と翁が呼ぶと、栗鼠よ、栗鼠よ、古栗鼠の小栗鼠が、樹の根の、黒檀のごとくに光沢あって、木目は、蘭を浮彫にしたようなのを、前脚で抱えて、ひょんと出た。
— 泉鏡花 『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫
おまけに脣が薄く、顔色にも見事な黒檀の様な艶が無いことは、此の男の醜さを一層甚だしいものにしていた。
— 幸福 『南島譚』 青空文庫
」 木地の古びたのが黒檀に見える、卓子台にさしむかって、小村さんは襟を合せた。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
作例 · 標準
黒檀の木材で作られた重厚なチェスセットは、使い込むほどに深い艶が出てくる。
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ピアノの黒鍵には、古くからその硬さと美しさで知られる黒檀が使われてきた。
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高級な仏壇の素材として黒檀が選ばれるのは、その不朽性と厳かな色合いのためだ。
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