片辺
かたほとり
名詞
標準
corner
文例 · 用例
微風にそよそよとして下立った、片辺に引添い、米は前へ立ってすらすらと入るのを、蔵屋の床几に居た両人、島野と義作がこれを差覗いて、慌しくひょいと立って、体と体が縒れるように並んで、急足につかつかと出た。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
ええ、しかも、ついこの四五日前まで、久しく引かされて、桜の宮の片辺というのに、それこそ一枚絵になりそうな御寮人で居たんですがね。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
十歳ばかりの頃なりけん、加賀国石川|郡、松任の駅より、畦路を半町ばかり小村に入込みたる片辺に、里寺あり、寺号は覚えず、摩耶夫人おわします。
— 泉鏡花 『一景話題』 青空文庫
茶盆をふすまの片辺へおいて、すこぶるていねいにおじぎをした女は宿の娘らしい。
— 伊藤左千夫 『河口湖』 青空文庫
二十間も座敷の数有る大構の内に、唯二人の客を宿せるだに、寂寥は既に余んぬるを、この深山幽谷の暗夜に蔽れたる孤村の片辺に倚れる清琴楼の間毎に亘る長廊下は、星の下行く町の小路より、幾許心細くも可恐き夜道ならんよ。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
沖の波に似た白雲の片々が風に流れて、紺深く澄み入つた空の片辺に、まつたく忘れられたものゝやうに懸つてゐる。
— 若山牧水 『岬の端』 青空文庫
ポーデンゼーの片辺に、今も僅かに名は残るルックブルヒ。
— 辻村伊助 『スウィス日記』 青空文庫
第四回 宮柱、太しく立てて、東洋を、鎮護の神と仰がるる、招魂社の片辺りに。
— 清水紫琴 『したゆく水』 青空文庫
作例 · 標準
夕暮れ時、湖の片辺で一人静かに座っていた。水面がきらめいて、とても穏やかな気持ちになったよ。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
子供たちが公園の隅っこで遊んでいる。あの片辺の砂場がお気に入りの場所らしい。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
テーブルの片辺に、読みかけの本がそっと置かれている。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
古い家屋の、部屋の片辺に置かれた小さな仏壇に、毎日手を合わせるのが日課だ。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite