果せる
おおせる
動詞-一段動詞-自動詞
標準
to succeed in doing
文例 · 用例
私はその少し前からして、彼が例の詩人らしい敏感性で、しだいに濃度を増してくる周圍の壓力を感じて居り、神經質の苦悶に耐へてることを氣付いてゐたが、果せるかな偶然の機會を捉へて爆發した。
— 萩原朔太郎 『中央亭騷動事件(實録)』 青空文庫
〕 そしてこの両派三派はあらゆる機会に於てみなこの主張をやるのであるが今年の大会に於ても果せる哉やった。
— 宮沢賢治 『一九三一年度極東ビヂテリアン大会見聞録』 青空文庫
」 果せる哉、この一行は、それから参詣を済まして帰りがけに、あの……仲通りで、一人軒伝いに、包ましく来かかる清葉に、ゆくりなく出逢ったのである。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
果せる哉、殿の痩按摩で、恁う口をきく時、靄を漕ぐ、杖を櫂に、斜めに握つて、坂の二三|歩低い處に、伸上るらしく仰向いて居た。
— 泉鏡太郎 『三人の盲の話』 青空文庫
既にその時もあれじゃ、植木屋の庭へこの藁草履を入れて掻廻わすと、果せるかな、、蟷螂。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
さるほどに得三は高田とともに家内に入り、下枝は居らずや見えざるかと、あらゆる部屋を漁り来て、北の台の座敷牢を念のため開き見れば、射込む洋燈の光の下に白く蠢くもののあるにぞ、近寄り見れば果せるかな、下枝はここにぞ発見されたる。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
されば高楼より狙い撃たれ、外よりは悪僕二人が打揃いて入り来しは、さすがの泰助も今迄に余り経験無き危急の場合、一度は狼狽したりしが、かねて携うる絵具にて、手早く血汐を装いて、第三発の放たれしを、避けつつわざと撃たれし体にて叢に僵れしに、果せるかな悪人|輩は誑死に欺かれぬ。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
果せる哉、長なりて荊州の刺史となるや、潛に海船を操り、海を行く商賈の財寶を追剥して、富を致すこと算なし。
— 泉鏡太郎 『唐模樣』 青空文庫
作例 · 標準
例句