田道
たみち
名詞
標準
文例 · 用例
それから暫らくのこと、私の勤務先は、日本橋の三越デパートメントの裏で、日本銀行と向いあったところだが、その建物の中で私たちが占めている室からは、太田道灌以来の名城を、松の緑の間に、仰ぎ見られるので、はじめて松樹国の日本に落ちついた気がした。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
太田道灌の「富士の高根を軒端にぞ見る」という歌は、余りに言い古されているとしても、江戸から富士を切り捨てた絵本や、錦絵や、名所|図会が、いまだかつて存在したであろうか。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
江戸は太田道灌の時代、上杉の時代、北条の時代と変ったが、これ等の土豪は土にへばり付いた苔のように残った。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
松田道夫さんの話に、蘭軒が筆話の序に、国自慢の詩を書して示すと、程であつたか江であつたか、「江戸つ子ちゆうつ腹」と連呼したと云ふことである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
梧堂は石田道である。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
」 わたくしは蘭軒の三男柏軒立志の事を松田道夫さんに聞いた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
是は松田道夫さんの語る所で、渡辺修二郎さんの「阿部正弘事蹟」に見えぬが故に書いて置く。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
柏軒門下に松田道夫さんの来り投じたのは、恐くは此年であらう。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫