銭貸し
ぜにがし
名詞
標準
文例 · 用例
銭湯代がないから、五十銭貸してくれと、私に無心したことがある。
— 織田作之助 『中毒』 青空文庫
顔を見知らぬ三高生が一人擦れ違ったので、済まんけど、一銭貸してくれへんかと頼むと、妙な顔をして、無いぞオと断られた。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
が、結局咄嗟に脱いだ毛糸のシャツと、帽子と万年筆と銀のメタルとで二円五十銭貸してくれた。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
樹明来庵、飯を食べたい、そして銭を三十銭貸してくれといふ、昨夜から飲んで帰らないのださうな、目前酔うてゐないのがうれしくて、飯を炊き銭入をはたいた。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
玄関で、取次の婆さんを捕まえて、宿へ蟇口を忘れて来たから、一寸二十銭貸してくれと云った所などは、どうしても学校時代の平岡を思い出さずにはいられない。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
翌朝、それと同じ調子で、清三は老訓導に一円五十銭貸してくれと言った。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
「これで五十銭貸して下さいませんか。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
野村さんは、これから食堂へ飯を食いに行くのだが、五十銭貸してくれと云う。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫