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急々

急々
名詞
1
標準
文例 · 用例
」 と脱兎のごとく、かねて計っていたように、この時ひょいと立つと、肩を斜めに、衣兜に片手を突込んだまま、急々と床の間に立向うて、早や手が掛った、花の矢車。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
時に、寂りした横町の、とある軒燈籠の白い明と、板塀の黒い蔭とに挟って、平くなっていた、頬被をした伝坊が、一人、後先を※して、密と出て、五六歩行過ぎた、早瀬の背後へ、……抜足で急々
泉鏡花 婦系図 青空文庫
」「それじゃいよいよ篠山のお旦那様もここにいらっしゃるでがすね、もしあの秋山様に探し出されねえ中に少しも早く……」「そうお前のように急々したって仕方がないじゃないか、それよりも第一にどこか適当の場所を探して一まず落着く場所を拵えなければならん。
押川春浪 月世界競争探検 青空文庫
其より御國許へ飛脚を飛して、御用の儀これあり、諸役人ども月番の者一名宛殘止まり、其他は恩田杢同道にて急々出府仕るべし、と命じ給ひければ、こはそも如何なる大事の出來つらむと、取るものも取り敢へず、夜に日についで出府したり。
泉鏡太郎 十萬石 青空文庫
お島は母親の口から、自分の悪口を言われるような気がして、ちょいちょい様子を見に来たが、鶴さんは植源にいた時とは全然様子がかわって、自分が先代に取立てられるまでになって来た気苦労や、病身な妻を控えて商売に励んで来た長いあいだの身の上談などを、例の急々した調子で話していた。
徳田秋声 あらくれ 青空文庫
なにぶん、いまだ夏場のことにそうらえば、仏の始末なぞも火急に取り行ないたく、ご許可くださらば今夕にも急々に式葬つかまつりたくそうろうあいだ、右おん許し願いたく、貴意伺い上げそろ。
卍のいれずみ 右門捕物帖 青空文庫
ありゃ急々如律令というのろいことばのかしら文字さ。
のろいのわら人形 右門捕物帖 青空文庫
急々如律令(悪魔払いの呪文)、もう寸刻の容赦はありません。
剪燈新話 中国怪奇小説集 青空文庫