篠懸の木
すずかけのき
名詞
標準
文例 · 用例
篠懸の木よ、總大將が乘る親船の帆檣、遠い國の戀に向ふ孕んだ帆――男の篠懸は種子を風に播く石弩の如く、甲を通し腹を刺す――女の篠懸は始終東をばかり氣にしてゐて定業を瞑想する、さうして胚種の通りすがりに、おまへは之を髮に受けとめる、おまへは風と花とを遮らうとして張りつめた網だ。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫
晩春の強い風が吹いて篠懸の木の梢を揺すっていた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
今日も鈴掛の木は道ゆく人に黄色な葉を投げてゐる。
— 竹久夢二 『砂がき』 青空文庫
鈴掛の木の下に小さい緑色に塗った東屋、黄色いカーテン、屋根は藁葺きだ。
— 一九二九年(昭和四年) 『日記』 青空文庫