齢下
としした
名詞
標準
文例 · 用例
彼女は自分の前に年齢下の男を見るだけであった。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
そうしてその年齢下の男はかねて眼下の男であった。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
井上市次郎というその甥さん――だが六つ齢下の甥さんは「何んや、喧嘩したんか」 と、大きい眼を、もっと、大きくして聞いた。
— 直木三十五 『死までを語る』 青空文庫
私は、十五ほど齢下の弟との二人兄弟で、私たちは共々に幼年のころ音取かくに育てられました。
— 牧野信一 『月あかり』 青空文庫
万吉郎という五つも年齢下の男を婿に迎えたわけだが、ヒルミ夫人の見染めただけあって、人形のように顔形のととのった美男子だった。
— 海野十三 『ヒルミ夫人の冷蔵鞄』 青空文庫
元禄袖の双子は一つ齢下の従妹を左右から囲んで坐つた。
— 與謝野晶子 『帰つてから』 青空文庫
吉三郎は自分より三つしか齢下ではない。
— ――一名南蛮鋳物師の死―― 『青銅の基督』 青空文庫
――少し、禿すぎてゐるが)愛する於莵吉は十一も齡下で、女性の持ちうる幸福を一人でもつてゐる人である。
— 直木三十五 『長谷川時雨が卅歳若かつたら』 青空文庫