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滾り

たぎり
名詞
1
標準
文例 · 用例
由来わが血の大方は頭にのぼり、煮え返り、滾り泡だつ。
中原中也 山羊の歌 青空文庫
石片又は熔巖の塊ありて、歩ごとに滾り落つるが故に、縱に列びて登るに由なし。
IMPROVISATOREN 即興詩人 青空文庫
高く昇る水は夢の如く白く、滾り飛ぶ水滴は叙情詩の砕けたる霊魂のやうに紫の街灯の影を宿して、さやさやと悲しく池の面を滑つてゐた。
木下杢太郎 市街を散歩する人の心持 青空文庫
「坩堝に滾りだした」不図こんな言葉が何とはなしに脳裡に浮びました。
海野十三 壊れたバリコン 青空文庫
サマーデンの村の近くで、枝分れする二条の、左から滾り落ちるのは、今日私が沿うて旅したベルニナの渓で、その辺では、フラッツバッハ Flazbach と呼ばれる。
辻村伊助 スウィス日記 青空文庫
広袤八里のこの大都会の中には無量数百万の生活が犇めき合い、滾り立ち、いま呱々の声を上げ、終臨の余喘に喘ぐ。
久生十蘭 魔都 青空文庫
がむしゃらな、一途の激情が滾り立って来て、抑えようがない。
久生十蘭 墓地展望亭 青空文庫
その時蘭引はいよいよ、ちらついてきて、滾り嘯く其聲は、聖エロイ樣の火箸で鼻を撮まれた鬼の泣聲によく似てゐる。
L'ALCHIMISTE 錬金道士 青空文庫