ふさぎの虫
ふさぎのむし
表現名詞
標準
case of the blues
文例 · 用例
其後同君の文を余り目にしませんでしたが、近く「二狂人」や「ふさぎの虫」等の翻訳、其から色色の作を見まして漸く文壇の為に働かるる事の多くなって来たのを感じて居りました中、突として逝去の報に接したのは何だか夢のように思えてなりません。
— 幸田露伴 『言語体の文章と浮雲』 青空文庫
ふさぎの虫 大正元年八月二十六日午後四時過ぎ、俺は今染々とした気持で西洋剃刀の刃を開く。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
露西亜の所謂トスカではないが、今日此頃は鶏頭さへ見ると俺のふさぎの虫がしくしくと腹の底から募り出す。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
ふさぎの虫がしくしく募る。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
それでも、向ふの土蔵の屋根の上に枯れかかつた名も知れぬ雑草がしんみりと戦ぐでもなく戦いでゐるのが眼に付いた、その僅な二三本しかない幽かな草の戦ぎがぢつと熟視めて居るうちに、先程の活惚騒ぎで取り落したふさぎの虫をまた染々とぶりかへす。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
「何をそんなに考えこんでいらっしゃるの、ふさぎの虫」 婢が鶏肉を串に刺して焼いたものを持って来て坐っていた。
— 田中貢太郎 『文妖伝』 青空文庫
ふさぎの虫なんかけし飛ばしてしまった。
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
M君の友情を味ふうちに、欝屈したふさぎの虫が反逆して、どろ/\になつてしまつた、そして樹明君の友情をも攪乱してしまつた。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
作例 · 標準
最近、どうもふさぎの虫がついて離れず、何をやっても楽しくない。
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「あら、またふさぎの虫が顔を出したのね。温かいお茶でも飲んで落ち着きなさい」
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秋の夜長は独り身には辛く、ふさぎの虫が騒ぎ出す。
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