這寄
這寄
名詞
標準
文例 · 用例
盲人は急遽声する方に這寄りぬ。
— 泉鏡花 『取舵』 青空文庫
第一の事を、と松に這寄った時、お優さんの唄が聞こえましたのは――発狂したのでしょうのに――(――この通りあきらめました。
— 泉鏡花 『河伯令嬢』 青空文庫
前からも微かに感じてゐたことではあつたが、たえ子は其の時ふと暗い蔭になつてゐる右の方の手先に何やら這寄るやうな不思議な触覚を感じて、無意識的に肱を竦めた。
— 徳田秋聲 『復讐』 青空文庫
潮の引く時|泥土は目のとどく限り引続いて、岸近くには古下駄に炭俵、さては皿小鉢や椀のかけらに船虫のうようよと這寄るばかり。
— 一名 東京散策記 『日和下駄』 青空文庫
潮の引く時|泥土は目のとゞく限り引続いて、岸近くには古下駄に炭俵、さては皿小鉢や椀のかけらに船虫のうようよと這寄るばかり。
— 永井荷風 『水 附渡船』 青空文庫
追手達は身構えをしながら、瓦を一枚一枚|這寄って来た。
— 江戸川乱歩 『一寸法師』 青空文庫