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実語

じつご
名詞
1
標準
文例 · 用例
当時五歳の私に彼女は源氏物語の桐壺の巻を「何れの御時にか、女御更衣数多侍ひ給ひける中に……」と読ませて、私は何の意味も判らないながら、養育母兼家庭教師である彼女の字に真似て実語経の一節や、万葉集の歌を万葉仮名で書き始めた。
岡本かの子 私の書に就ての追憶 青空文庫
其頃目に触れた本で、今尚ほおぼえてゐるのは、第一に『実語経』、『孝経』、『大学』、『論語』、無論、これらは厭々素読を教はつたばかりだが、何百度と読まされたので、文句には今なほ微かに其頃の記憶が残り、『実語経』だけは粗ぼ意味も解してゐたと思ふ。
――明治四十五年六月『少年世界』の為に―― 十歳以前に読んだ本 青空文庫
実語教』に、「人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なり」とあり。
福沢諭吉 学問のすすめ 青空文庫
七編の草双紙は初春早々山東京伝の署名の下に蔦屋から市場へ売出されたが、やはり破れるような人気を博し今度は有司にも咎められず、先ずは大々的成功であったが、これを最後に京伝は、草双紙、洒落本から足を抜き、教訓物や昔咄や「実語教稚講釈」こう云ったような質実な物へ、努めて世界を求めて行った。
国枝史郎 戯作者 青空文庫
この部分において当時の写実語が出て来る。
折口信夫 「さうや さかいに」 青空文庫
和尚は話頭を進めて、「養うて教えざるは父のあやまち、教えて厳ならざるは師のおこたり、とそれ実語教にもある通り、人の親となり師となるものの任は重い……」 ここまでは至極|尤もであったが、これからがいけない。
無明の巻 大菩薩峠 青空文庫
それから家内、即ち嚊同伴でノメ/\出掛けるのが鋳掛連れさ」「妙な実語があるんだね」「鋳掛連れは別称鋳掛けて歩くともいう。
佐々木邦 ぐうたら道中記 青空文庫
隣り村には、光明寺といふのがあつて、其處の老僧が近村の子供たちに手習ひをさして實語教なんぞを讀むことを教へてゐる。
上司小劍 石川五右衞門の生立 青空文庫