霜焼け
しもやけ
名詞
標準
frostbite
文例 · 用例
マニラへ行く前から黒かったという他吉の孫娘とは思えぬほど色も白く、「あれで手に霜焼けひび赤ぎれさえ無かったら申し分ないのやが……」 と言われ、なお愛嬌もよく、下足番をして貰うよりは番台に坐ってほしいと日の丸湯の亭主が言いだしたので、他吉はなにか狼狽して、折角だがと暇をとらせた。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
そこで待っとりや」 と、座蒲団をすすめておいて、写本をひらき、「あと見送りて政岡が……」 ちらちらお君を盗見していたが、しだいに声もふるえてきて、生つばを呑みこみ、「ながす涙の水こぼし……」 いきなり、霜焼けした赤い手を掴んだ。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
切り下げにした厚い黒漆の髪の毛の下にのぞき出した耳たぶは霜焼けでもしたように赤くなって、それを見ただけでも、貞世は何か興奮して向こうを向きながら泣いているに違いなく思われた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
その又包みを抱いた霜焼けの手の中には、三等の赤切符が大事そうにしっかり握られていた。
— 芥川龍之介 『蜜柑』 青空文庫
だから私は腹の底に依然として険しい感情を蓄えながら、あの霜焼けの手が硝子戸を擡げようとして悪戦苦闘する容子を、まるでそれが永久に成功しない事でも祈るような冷酷な眼で眺めていた。
— 芥川龍之介 『蜜柑』 青空文庫
窓から半身を乗り出していた例の娘が、あの霜焼けの手をつとのばして、勢よく左右に振ったと思うと、忽ち心を躍らすばかり暖な日の色に染まっている蜜柑が凡そ五つ六つ、汽車を見送った子供たちの上へばらばらと空から降って来た。
— 芥川龍之介 『蜜柑』 青空文庫
障子の方へ向っている耳だけ霜焼けが出来たりしているのよ。
— 芥川龍之介 『玄鶴山房』 青空文庫
飛行郵便の封筒貼りばかりしてゐて、手がこんなに霜焼けになつちやつたわ。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
作例 · 標準
雪遊びを長時間続けたせいで、子供の指先が真っ赤に霜焼けになってしまった。
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「おばあちゃん、霜焼けが痒くてたまらないんだけど、何かいい薬はない?」。
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冬場は水仕事が多いので、指の関節が霜焼けにならないようケアを欠かさない。
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