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御袋

おふくろ
名詞
1
標準
文例 · 用例
赤シヤツのあとからマドンナとマドンナの御袋が上等へ這入り込んだ。
夏目金之助 坊っちやん 青空文庫
御母さんはむきになって、表向よしを取りにやると、与吉の御袋がどうも御気の毒さまと云ったぎりで毬はとうとう喜いちゃんの手に帰らなかった。
夏目漱石 永日小品 青空文庫
第一甲野が家を出るなんて、そんな訳がないがな」「家を出るって、まさか坊主になる料簡でもなかろうが、つまり嫁を貰って、あの御袋の世話をするのが厭だと云うんだろうじゃないか」「甲野が神経衰弱だから、そんな馬鹿気た事を云うんですよ。
夏目漱石 虞美人草 青空文庫
しかしあの御袋様がやはり少し変でな」「うちにいるのかい」「いいえ、去年|亡くなりました」「ふん」と余は煙草の吸殻から細い煙の立つのを見て、口を閉じた。
夏目漱石 草枕 青空文庫
いつでも御袋が三日前に亡くなりましたと云うような顔をして帳場の所へ控えている。
夏目漱石 吾輩は猫である 青空文庫
こんな御袋を持ったが最後朝から晩まで泣き通しに泣いていなくてはならない。
夏目漱石 吾輩は猫である 青空文庫
落雲館と云い、八っちゃんの御袋と云い、腕のきかぬ主人にとっては定めし苦手であろう。
夏目漱石 吾輩は猫である 青空文庫
環を作つて好奇の眼を輝かせてゐる女中や家族や客人たちをさも得意げに見※して、兎に角此處では何だから二階にあがれ、と繰返しながら、一段聲を落して、「東京では皆さんがえらく御心配で、ことに御袋樣などはたとへ何千圓何萬圓かかつてもあなたを探し出す樣にといふわけだ相で……」 と言ひ出した。
若山牧水 熊野奈智山 青空文庫