摶
摶
名詞
標準
文例 · 用例
むかし私の胸|摶つた希望は今日を、厳めしい紺青となつて空から私に降りかゝる。
— 亡き児文也の霊に捧ぐ 『在りし日の歌』 青空文庫
羽虫が水を摶つごとに細紋起きてしばらく月の面に小皺がよるばかり。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
脈摶を取ってみたがたしかであった。
— 寺田寅彦 『病中記』 青空文庫
そんなとき、彼の心臓に打った不吉な摶動が、どうして母を眼覚まさないと言い切れよう。
— 梶井基次郎 『冬の日』 青空文庫
飮む、買ふ、摶つ、道樂は少もないが、たゞ性來の釣好きであつた。
— 泉鏡花 『夜釣』 青空文庫
飲む、買ふ、摶つ、道楽は少もないが、たゞ性来の釣好きであつた。
— 泉鏡花 『夜釣』 青空文庫
するとこの若い鳥は翼で横腹を摶ってみましたが、それは全くしっかりしていて、彼は空高く昇りはじめました。
— DEN GRIMME AELING 『醜い家鴨の子』 青空文庫
」 諍えば諍うほど、お増は自分を離れて行く男の心の冷たい脈摶に触れるのが腹立たしかった。
— 徳田秋声 『爛』 青空文庫