船夫
せんぷ
名詞
標準
文例 · 用例
四人の川舟船夫たちは、底の浅い川舟の中で大騒ぎしながら、竿や櫂で川底の石をつつぱつたり、水を掻いたりして、対岸の絶壁の淵の方へ川舟をやらうと努力してゐた。
— 葉山嘉樹 『万福追想』 青空文庫
が、天竜川の三大難所の一つだつたそこは、船夫たちの努力で、僅かに舟の頭を対岸に向けたまま、急流に押し流された。
— 葉山嘉樹 『万福追想』 青空文庫
藻草を纒ったような船夫達が何人も群れて、白く化粧した女を調戯いながら、よろよろと歩いていた。
— 梶井基次郎 『冬の蠅』 青空文庫
片手に水竿を控え、彼方此方に佇んで当惑する船夫の姿は、河面に蓋をした広い一面板に撒き散した箱庭の人形のように見えた。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
船夫たちは口々に何やら判らない言葉で怒鳴った。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
心細くなっている時に、船夫たちは荒々しい声で「悲しいものだ、遠くへ来てしまった」という意味の唄を唄う声が聞こえてきて、姉妹は向かい合って泣いた。
— 玉鬘 『源氏物語』 青空文庫
(原注二一)「月曜日に税関付きの荷揚げ舟の船夫の一人がセーヌ河を流れる一隻の空ボートを見つけた。
— 『モルグ街の殺人事件』続編 『マリー・ロジェエの怪事件』 青空文庫
船夫はそのボートを艀事務所のところまで曳いて行った。
— 『モルグ街の殺人事件』続編 『マリー・ロジェエの怪事件』 青空文庫