銀杏
ぎんなん異読 ギンナン
名詞頻度ランク #24926 · 青空 950 例
標準
ginkgo nut
文例 · 用例
主人夫婦の外には二十二、三の息子らしい弱そうな脊の高い男と、それからいつも銀杏返しに結うた十八、九の娘と、外には真黒な猫が居るようであった。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
冬が容捨もなく迫って来て木枯しが吹き募るある夜、散歩の帰り途に暗闇阪近くなった時、自分の数間前を肩をすぼめて俯向いて行く銀杏返しの女がある。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
二人は、停車場の前の、水晶細工のやうに見える銀杏の木に囲まれた、小さな広場に出ました。
— 宮沢賢治 『銀河鉄道の夜』 青空文庫
これに反して、「いき」と見られた結振りは銀杏髷、楽屋結など略式の髪か、さもなくば島田でも潰し島田、投げ島田など正形の崩れたものであった。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
ことに今年は実際に小春の好晴がつづき、その上にこの界隈の銀杏の黄葉が丁度その最大限度の輝きをもって輝く時期に際会したために、その銀杏の黄金色に対比された青空の色が一層美しく見えたのかもしれない。
— 寺田寅彦 『初冬の日記から』 青空文庫
村はずれの坂の降口の大きな銀杏の樹の根で民子のくるのを待った。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
民子はいつの間にか来ていて、昨日の雨で洗い流した赤土の上に、二葉三葉銀杏の葉の落ちるのを拾っている。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
このまア銀杏の葉の綺麗なこと。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫