逸民
いつみん
名詞
標準
retired person
文例 · 用例
もはやこうなれば、わしなどはいわゆる聖代の逸民だ。
— 国木田独歩 『二老人』 青空文庫
独逸民法精神論の解説を公刊した頃は、頭脳の明晰を以て天下に迎へられた俺が、此頃は全く疲れた。
— 平出修 『畜生道』 青空文庫
迷亭は美学者、寒月は理学者、いづれも当代の変人、太平の逸民である。
— 夏目漱石 『猫の広告文』 青空文庫
衛承芳が古風一首、中に句あり、曰く、古来 馬を叩く者、采薇 逸民を称す。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
陣中の生活僅かに十六旬、不幸にして虹の如き二十有三歳を一期に、葉月二十六日曙近きガデブツシユの戦に敵弾を受けて瞑したりと雖ども、彼の胸中に覚醒したる理想と其健闘の精神とは、今に生ける血となりて独逸民族の脈管に流れ居候。
— 石川啄木 『渋民村より』 青空文庫
ゲーテ、シルレル、フユヒテ、モムゼン、ワグネル、ビスマルク等を独逸民族の根と葉なりとせば、キヨルネルは疑ひもなく彼等の精根に咲き出でたる、不滅の花に候。
— 石川啄木 『渋民村より』 青空文庫
そうでないものは、英雄と超人と、そうして浮気な道楽者の太平の逸民とである。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
局長が官界の逸民たる高橋健三で、翻訳課長が学界の隠者たる浜田健次郎、その下に古川常一郎、陸実等、いずれも聞ゆる曲者が顔を列べ、而して表玄関の受附には明治の初年に海外旅行免状を二番目に請取って露国の脳脊髄系を縦断した大旅行家の嵯峨寿安が控えていた。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
作例 · 標準
定年後は世俗の煩わしい人間関係から離れ、山奥で逸民として静かに暮らすのが彼の長年の夢だった。
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乱世を避けて村外れに小さな庵を結んだその老人は、まさに逸民と呼ぶにふさわしい枯れた風情があった。
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かつて政界の裏で暗躍した重鎮だった彼も、今はすっかり逸民となり、日中から庭いじりばかりしている。
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ウィキペディア
逸民(いつみん)は、社会においての人間の種類。
出典: 逸民 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0