癆症
癆症
名詞
標準
文例 · 用例
訳を知らない人は癆症であらうなどとも噂してゐた。
— ――「近代異妖編」 『影を踏まれた女』 青空文庫
わけを知らない人は癆症であろうなどとも噂していた。
— 岡本綺堂 『影を踏まれた女』 青空文庫
それから七年の間、方々を流浪していると、昨年の春から母親が癆症で、腰が抜けたので、とうとうこの川上の部落に落ちつく事になったが、丁度その時が適齢だったので、呼び出されて検査を受けると、美事に甲種で合格した。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
癆症といふものは癒りにくいもので。
— 上司小劍 『死刑』 青空文庫
医者の見立てでは昔の癆症、今の肺病とか云ふ事だつた。
— 芥川龍之介 『庭』 青空文庫
去年も城内で犯人が殺されると、癆症病みの人が彼の血を饅頭に※して食った。
— 魯迅 『狂人日記』 青空文庫
ああいう熱い奴を食べれば、ああいう血饅頭はどんな癆症にもきく」 華大媽は「癆症」といわれて少し顔色を変え、いくらか不快であるらしかったが、すぐにまた笑い出した。
— 魯迅 『薬』 青空文庫
一と眼で癆症と見える蒼黒い皮膚や、頬のあたりの猩紅熱から來るらしい紅潮、皺枯れて彈力を失つた聲などは、寢てゐる中風病みの父榮左衞門よりも哀れな存在です。
— 槍と焔 『錢形平次捕物控』 青空文庫