下張り
したばり
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
undercoat
文例 · 用例
……春とは云っても、あのあたりは冬籠の雪の中で、可心――という俳人が手づくろいに古屏風の張替をしようとして――(北枝編――卯辰集)――が、屏風の下張りに残っていたのを発見して、……およそ百歳の古をなつかしむままに、と序して、丁寧に書きとった写本がある。
— 泉鏡花 『河伯令嬢』 青空文庫
なまじりこうぶって、こんなものの下張りに張り込んでおくから、余人は知らず右門の目にかかっては、隠しきれなかったのじゃ。
— 身代わり花嫁 『右門捕物帖』 青空文庫
露路奥の浪人ものは、縁へ出て、片襷で傘の下張りにせいを出し、となりの隠居は歯ぬけ謡。
— 都鳥 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
「お待ち下さいまし」 平次は神棚の御神酒徳利から、壁の下張りまで見ましたが、やはり何にもありません。
— お民の死 『銭形平次捕物控』 青空文庫
「屏風はこれですね」 部屋の隅に立ててある六曲一双の屏風、内側の繪を剥ぎ取つて、白々と淺ましい下張りをさらしてゐるのでした。
— 名畫紛失 『錢形平次捕物控』 青空文庫
大岡越前守や、遠山左衛門尉と同じように、『武鑑』に載っている人間ではないが、江戸時代の記録が散逸して、襖の下張りになっているから、お寺に人別があったかどうか、私といえども判然としない。
— 平次身の上話 『随筆銭形平次』 青空文庫
暗い電灯の下で小僧は葛籠の下張りにする沢山な古い証文を延し乍ら出ツ歯を長い舌で舐り乍ら色々なお話して呉れた。
— 川端茅舎 『夏の月』 青空文庫
何かの記録の片すみに、小さく書かれていたかも知れないが、明治維新のドサクサでどこのフスマの下張りになってしまっていることやら……。
— 野村胡堂 『胡堂百話』 青空文庫
作例 · 標準
壁紙を貼る前に、下張りをしっかり行うことで、仕上がりが格段に良くなる。
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古い建物の壁を補修する際、下張りを剥がしてから新しい材料を施工した。
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この内装工事では、遮音効果を高めるために特殊な下張り材を使用します。
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