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懸額

懸額
名詞
1
標準
文例 · 用例
たぶん懸額は奉納の式日までには間に合わないだろう。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
兼てからわが座敷の如何にも殺風景なのを苦に病んでいた彼は、すぐ団子坂にある唐木の指物師の所へ行って、紫檀の懸額を一枚作らせた。
夏目漱石 道草 青空文庫
大きな花瓶とふらふらする比較的小さい懸額とはどうしても釣合が取れなかった。
夏目漱石 道草 青空文庫
同時に彼は新らしく床の間に飾られた花瓶とその後に懸っている懸額とを眺めた。
夏目漱石 道草 青空文庫
懸額を誂らえるとき五円なにがしか取られた。
夏目漱石 道草 青空文庫
買ひ集めるとなると、大枚の金が要る事だし、寧そ贋物で辛抱したら、格安に出来上るだらうと、懸額から、軸物、屏風、床の置物まで悉皆贋物で取揃へて、書斎の名まで贋物堂と名づけて納まつてゐた。
大正五(一九一六)年 茶話 青空文庫
いつまでか、この見飽きたる懸額をこのまま懸けておくことやらむ。
―一握の砂以後― 悲しき玩具 青空文庫
山ではまったく紅葉は晩すぎた、十王山という懸額のある寺の辺は、盛頃には大変な人出だというのに、その付近の平地には朽ちかかった落葉が佗しく風に飛ぶばかりであった、三人は六甲の頂上へ行くつもりなのだがその道順を訊く人すらない、寺から右へ外れる小路を青木が先頭に立ってだらだら坂に下った。
山本周五郎 須磨寺附近 青空文庫