射貫く
いぬく
動詞
標準
文例 · 用例
良平はそれを上から射貫くように、すさまじいほどの眼で睨み、なにか云おうとして、そのまま自分の居間のほうへ去った。
— 山本周五郎 『めおと蝶』 青空文庫
そして自分は異名をとった手馴れの投げ槍、気合をかけて手から放せばつばさを生じた飛龍の如く敵の胸元を射貫くという、四尺九寸の樫柄を小脇に引っ抱えて、二人の後を血眼で追いかけたのであった。
— 吉川英治 『剣難女難』 青空文庫
箭が的を射貫くと的場の土といっしょに的と箭とを三方の上に載せて神前に供え、それをもって祭を終ることになっており、祭の前にはみな一生懸命に弓の稽古をする。
— 柳田国男 『こども風土記』 青空文庫
射貫くような黒い目。
— The Golden Rose 『黄金薔薇』 青空文庫
追い抜くには至らぬまでも、次のランナーが追い付きかけてきた以上、これまでは許された怠慢と不健全は自殺行為となる。
— 富田倫生 『青空のリスタート』 青空文庫
すると、甲谷の車はその隙に割り込んで、秋蘭を追い抜くと同時に、自動車の側面に沿って辷り出した。
— 横光利一 『上海』 青空文庫
翌二十七日の午前六時に、ワラタ号より数時間先だってダアバンを出港し、イースト・ランドンへ向っていた例のクラン・マッキンタイア号―― The Clan Mackintyre ――を追い抜く。
— 牧逸馬 『沈黙の水平線』 青空文庫
栄三郎は弥生を、きらい抜くというのではなかったが、いかに努めても好きになれない自分のこころを彼は自分でどうすることもできなかったのだ。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫