官符
かんぷ
名詞
標準
文例 · 用例
記に「然る間|前の大掾源護の告状に依りて、件の護並びに犯人平将門及び真樹等召進ずべきの由の官符、去る承平五年十二月二十九日符、同六年九月七日到来」とあるから、原告となつた者は護である。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
斯様なれば互に怨恨は重なるのみであるが、良兼の方は何様しても官職を帯びて居るので、官符は下つて、将門を追捕すべき事になつた。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
諸国の介や守や掾やは、騒乱を鎮める為に戮力せねばならぬのであるが、元来が私闘で、其の情実を考へれば、強ち将門を片手落に対治すべき理があるやうにも思へぬから、官符があつても誰も好んで矢の飛び剣の舞ふ中へ出て来て危い目に逢はうとはしない。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
末には維幾も勘忍し兼ねて、官符を発して召捕るよりほか無いとなつて其の手配をした。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
玄明の事の起らぬ前、官符があるのであるから、将門が微力であるか維幾が猛威を有してゐるならば、将門は先づ維幾のために促されて都へ出て、糺問されねばならぬ筈の身である。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
官符をかしこみ、※然として道に上り、祗候するの間、仰せ奉りて云はく、将門之事、既に恩沢に霑ひぬ。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
将門背走相防ぐ能はざるの間、良兼の為に人物を殺損奪掠せらるゝの由は、具さに下総国の解文に注し、官に言上しぬ、爰に朝家諸国に勢を合して良兼等を追捕す可きの官符を下され了んぬ。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
未だ報裁を蒙らず、欝包の際、今年の夏、同じく平貞盛、将門を召すの官符を奉じて常陸国に到りぬ。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫