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野晒し

のざらし
名詞
1
標準
文例 · 用例
なぜというのに、いま私は私の身や心として意識しているこのちり/″\ばら/\の髑髏、背骨、肋骨、腰骨、肢骨は、ちり/″\ばら/\ではありながら、どれもみな水晶のように透き通り、万更、そこらに朽ち果てた野晒しとも違うようです。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
度胸をすえてかかって来やがれッ」 彫りも見ごと、啖呵も見事、背いちめんの野晒し彫りに、ぶりぶりと筋肉の波を打たせて、ぐいと大きくあぐらを掻きました。
千代田城へ乗り込んだ退屈男 旗本退屈男 第十一話 青空文庫
誰にも知られず誰にも顧みられず、あのように静かに死ねるものなら……彼は散歩の途中、いつまでも野晒しになっている小さな死骸を、しみじみと眺めるのだった。
原民喜 永遠のみどり 青空文庫
誰にも知られず誰にも顧みられず、あのやうに静かに死ねるものなら……彼は散歩の途中、いつまでも野晒しになつてゐる小さな死体を、しみじみと眺めるのだつた。
原民喜 永遠のみどり 青空文庫
○ 鎌倉へ行こうとする時、自分は、丁度、豊島さんの「野晒し」をよんで居た。
一九二三年(大正十二年) 日記 青空文庫
野晒しの髑髏だった。
豊島与志雄 野ざらし 青空文庫
」「山者は仕方がないわ、野晒しさ、あたしだってね。
またはすて姫 舌を噛み切った女 青空文庫
「よくごらんなされ、ここが――」と十左衛門は杖で地面を打った、「ここが七十郎の死躰を捨てたところです、七十郎はここで、野晒しになったのですぞ」 草むらの中のそこだけ、約一坪ばかり、裸の地面があらわれてい、十左衛門はそこへ杖を突き立てたまま、見えない眼で甲斐をにらんだ。
第四部 樅ノ木は残った 青空文庫