楼台
ろうだい
名詞
標準
lofty building
文例 · 用例
月東山を離るといふの句は詞客の套語となれりといへども、実は水に近き楼台の先づ清輝を看るを得るの多趣なるに如かず。
— 幸田露伴 『水の東京』 青空文庫
たとへ人の偶然事のみとして雲煙看過するの事件も、仔細に観来れば奥底必ず不動の磐坐のあるありて、未だかの長汀波上の蜃気楼台の如からず。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
たてに、斜に、上に、下に、散り、飛び、煽ち、舞い、漂い、乱るる、雪の中に不忍の池なる天女の楼台は、絳碧の幻を、梁の虹に鏤め、桜柳の面影は、靉靆たる瓔珞を白妙の中空に吹靡く。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
荒涼たる曠野に、檐も傾いた古い楼台が一つ聳え、そこへ一人の男が上って、髪を振り乱して叫んでいる。
— 中島敦 『盈虚』 青空文庫
清河の崔羅什という青年はまだ弱冠ながらもかねて才名があったので、これも徴されてゆく途中、日が暮れてこの墓のほとりを過ぎると、たちまちに朱門粉壁の楼台が眼のまえに現われた。
— 酉陽雑爼(唐) 『中国怪奇小説集』 青空文庫
門を出て、ふたたび馬にのってゆくこと数十歩、見かえればかの楼台は跡なく消えて、そこには大きい塚が横たわっているのであった。
— 酉陽雑爼(唐) 『中国怪奇小説集』 青空文庫
能く気を吐いて楼台を成す。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
この室は、漢于仁の故郷であるところの浙江省は杭州の郊外、万松嶺の上に立つ、直立二百尺の楼台のうちにあって、しかもその一番高いところにあった。
— 海野十三 『西湖の屍人』 青空文庫
作例 · 標準
霧の立ち込める湖の向こうに、壮大な楼台の影がぼんやりと浮かんで見えた。
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王は、国の平和を祝して湖畔に美しい楼台を築き、そこで盛大な宴を開いた。
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詩人は月夜に楼台に登り、眼下に広がる都の夜景を眺めながら詩を詠んだ。
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